目次
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今回は「勝てる提案書をつくるためのコンセプトワーク」についてです。
コンセプトワークとは?なぜ必要なのか?そのやり方は?
勝つための方法を、余すことなくお伝えしていきます。
■「選ばれる理由を見つけ出す!」コンセプトワークとは?
ビジネスにおける企画書や提案書だけでなく、お店を開くとき、
ブランドをつくるときなどに必ず必要になるのが「コンセプト」ですよね。
これはプロポーザルにおいても例外ではありません。
ただ民間ビジネスの提案書づくりと決定的に異なるのは、プロポーザルの場合必ず「競合他社がいる」ということです。自治体ニーズを満たす優れた提案書をつくっても、ライバル企業も同様の提案書をつくっているため他社にはない「何か」が必要になってきます。
では自治体プロポーザルでは、その「何か」をどうやって見つければいいのでしょう?
「何か」=自社だけが選ばれる理由は、次から説明する3つのプロセスで導き出すことができます。
早速、発見していきましょう!
①「自治体のニーズ」と「競合他社の強みと弱み」を調べる
まずはプロポーザルにおける自治体のニーズを調べましょう。
ニーズを把握するには「行政計画」を確認します。
行政計画には具体的なKPI (目標達成のための業績評価指標)が示されているものがあり、KPIによって自治体がどんなことに価値をおき、課題解決を図ろうとしているのかを検討することができます。
行政計画は、ときには300ページにも及ぶようなボリュームが大きいものもあるため、コンパクトにまとめた概要版を自治体が出していることもあります。
時間がないときは公式サイトから概要版だけでも確認しておきましょう。
プロポーザルは自治体が求めることだけでなく、自治体ニーズに対する競合他社の強み・弱みも含めて調べることが「勝つ」ために重要です。
競合他社の強み・弱みを知るには「情報開示請求をかける」という方法があります。
情報開示請求はどんな自治体にも窓口が設けられ、ライバル企業の強みと弱みの情報を入手することができます。
ただ申請から情報入手まで長いと2ヶ月以上かかることもあるため、大手企業、地元企業、前年度受託企業でそれぞれ1社ずつなど、調べる企業の数を絞ってリサーチすると効率が良くなります。
②「どこで勝負するか?」具体的なコンセプトを検討
情報収集により、自治体ニーズとライバル企業の強みと弱みを把握できたら「どこで勝負するか?」を考えます。
例えば地域に根付いていない企業の場合は「地域密着型支援」というコンセプトが力を発揮しますし、ニーズによっては「昔ながらのやり方で長くやってきた」ことよりも「枠にとらわれない柔軟な発想を常に取り入れてきた」ことが強みとなる場合もあります。
他社ではなく、自社が選ばれるべき理由に何を据えるのか、じっくりと考えてみましょう。
③「決めたコンセプトで勝てるか?」をシミュレーション
プロポーザルの評価には、複数の項目と評価点が用意されています。
業務実施方針、企画の内容、業務実績、業務実施体制、見積額の5つの項目はほとんどの案件に入っているので、ライバル企業がどの項目で自社を上回るか予測を立てます。
先ほど決定したコンセプトで本当に他社に勝てるのか?
現実的な視点でシミュレーションを行うことは、勝つために欠かせないプロセスです。
■ケースに合わせた目次案をつくろう!
他社に勝てるコンセプトが決まったら、実際の提案書をつくっていきましょう。
まずはおおまかに目次をつくっていきます。
実はプロポーザルは「どんな目次案になっているか」も評価の対象となることがあります。
3つのケースを想定し、それぞれの対処法について説明していきましょう。
①実施要項に章立てが指定されている
章立てがすでに指定されている場合は、そのルールに従います。
指定されている言葉をそのまま見出しに使うことで評価を確実に得ることができます。
②実施要項に章立てが指定されていない
実施要項に章立てが指定されていない場合は、評価項目の順、あるいは評価項目のフレーズをそのまま使います。
評価委員の手元にある評価表は実施要領の内容とほぼ同じ構成や順番になっています。ページをいったりきたりさせることで点数が落ちてしまわぬよう、評価項目と順番を同じにしましょう。
③実施要項に章立てが指定されておらず、評価項目も曖昧
指定のない場合は、仕様書に定められた内容にそって章立てします。
このケースは提案書の冒頭に「なぜ自社でなければならないのか」というコンセプトを導き出すストーリーを用紙1枚にまとめ、付け足しておきましょう。
評価員が内容をすぐに理解でき、評価点アップ!が期待できます。
目次が決まると、提案書作成の進行もしやすくなってきますね。
がんばってつくっていきましょう!
■まとめ
今回は勝つ提案書をつくるためのコンセプトワークについてお伝えいたしました。
次回は「実践編!勝てる提案書は「ココ」が違う!」についてお送りします。