京都府の入札に参加したい!入札手続きや注意点など徹底解説
目次
はじめに
京都府といえば、世界文化遺産が数多くある古都として有名です。
そして、日本海側の国際物流拠点である京都舞鶴港、伝統産業で有名な丹後地域、大阪都市圏に近接する便利な工業集積地である山城地域、自然豊かな南丹地域など、今後の成長が注目されている地域もあります。
そのような京都府で、自治体ビジネスを考えていらっしゃる方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
しかし初めて入札に参加するときなど、さまざまな疑問がありますよね。
そこでここでは、
- 京都府の入札に参加してみたいけれど、傾向を知るにはどうしたらいいのか?
- 京都府の入札情報はどうすれば調べられるのか?
- 入札の流れや、入札に参加するための条件は何か?
について徹底解説します。
これから京都府での入札を検討されている方は、今回の記事を参考にしてみてください。
京都府の入札の傾向は?
地方自治体と一言で言っても、地域それぞれの特色や行政課題があります。
地域の行政課題に応じた政策が実施されており、入札にもその地域の特徴が現れます。
それでは、京都府の入札の傾向を調べるにはどのようにすれば良いでしょうか?
おすすめは過去の京都府の入札結果を調べる方法。
例えば、
- 最近どのような公共事業や物品・サービスの発注が行われてるのか?
- ライバル事業者にはどのような事業者がいるのか?
- 落札して、京都府と契約した事業者の特徴は?
- 落札した理由は?
など、重要な情報を得ることができます。
入札結果の調べ方
入札結果を調べるには、以下4つの入り口があります。
システム名・サイト名 | 調べることができる入札結果 |
①京都府 入札情報公開システム | 建設工事などの入札結果 |
②物品・役務等電子調達システム | 物品・役務などの入札結果 |
③入札課 公営企業の入札 | 京都府内公営企業の入札結果 |
④入札課 随意契約状況 | 京都府や公営企業の随意契約の結果 |
京都府の条例や法律、規則で作られた制度上、検索の仕方も違います。
自治体ビジネスのチャンスを増やすためには、幅広く検索してみましょう。
ちなみに①、②のシステムは運用時間に制限があります。
運用時間は平日の9:00~18:00になりますので、ご注意ください。
実際にどのようにして検索できるのか、「京都府入札情報公開システム」をもとに紹介しますね。
【①京都府 入札情報公開システム】
(出典 京都府)
「京都府公式サイト(通常時トップページ)」の「産業・しごと」ページをスクロールし「入札情報」をクリックします。
次は「入札情報」の「電子入札(工事・測量等)」の下にある「入札情報公開(入札公告、入札結果等)にアクセスしてください。
(出典 京都府)
クリックすると、写真のような別サイトが表示されます。
ここには、「工事」と「コンサル」の入札結果について、担当課・出先機関別にまとめられています。
続いては、2〜4の入り口を実際に見てみましょう。
【②物品・役務等電子調達システム】
【③入札課 公営企業の入札】
【④入札課 随意契約状況】
先ほどと同じ京都府公式ホームページ(通常ページ)にある「入札情報」ページをスクロールします。
(出典 京都府)
すると、上記のような項目が出てきますので、調べたい項目にアクセスします。
ここでは例えば、「物品・役務等 入札・見積合わせ情報(入札課)」をクリックしたとしましょう。
(出典 京都府)
上記のページが表示されるので「入札(実施)結果情報(電子調達)」をクリックすると、物品や役務などの結果一覧表を確認できます。
過去の入札結果の読み取り方
入札結果一覧表には、重要な情報がまとめられています。
入札結果の一覧表の項目の意味について、以下の表にまとめました。
※工事・物品・役務などで若干表現が異なる場合がありますので、ご注意ください。
※次に紹介する項目は、工事に関する項目です。
【工事に関する項目における意味一覧】
項目 | 内容 | 具体例 |
案件番号 | 入札案件のシリアルナンバー | 0000000000000001 |
調達機関(部局・事務所) | 入札案件を担当する部局や出先機関 | 〇〇部〇〇局 |
工事場所 | 実際に工事が行われる地域名 | 〇〇市〇〇 |
入札方式 | どのような入札が行われるかについて | 一般競争入札・指名競争入札など |
種別 | 京都府の分類 | 土木一式工事 |
工期 | この入札案件の工期について | 契約日又は契約日の翌日から180日 |
予定価格(税込) | 落札の上限価格。入札書比較価格とは税抜価格のこと。 | -円(入札書比較価格:-円) |
最低制限価格(税込) | 落札の下限価格。入札書比較価格とは税抜価格のこと。 | -円(入札書比較価格:-円) |
紙・電子区分 | 入札が、紙で行われたか、京都府の電子入札システムで行われたかについて | 電子入札 |
開札執行日時 | 入札が開札された日時のこと | 令和○年○月○日 午前○時○分 |
落札業者名 | 落札した業者の名前 | (株)〇〇社 |
落札金額(税込) | 実際に落札した金額。入札書比較価格とは税抜価格のこと。 | -円(入札書比較価格:-円) |
入札執行回数 | 落札者が決定するまで何回入札を行ったかについて | 1回 |
※入札の経過情報には、次のことが書かれています。
- 入札に参加した全ての事業者
- 入札に参加した全ての事業者の入札価格
- どのようにして決まったか。「落札」「辞退」「抽選」など
- くじ引きで決定した場合は、くじの番号など
このように入札結果を分析してみると、京都府の入札傾向について読み取れるので参考にしてみてください。
京都府が現在募集している入札情報はどこにある?
現在募集されている入札情報を集めたい場合は、次のふたつの方法があります。
- 京都府庁舎や出先機関を訪問し、各担当課で聞いてみる。
- 入札情報を公開しているオンラインシステムで調べる。
方法はふたつ目のオンラインを活用する方が、楽に調べることができます。
注意点は入札案内の入り口が次のように分かれており、検索できる情報にも違いがあること。
システム名・サイト名 | 調べることができる入札案内 |
①京都府 入札情報公開システム | 建設工事等の入札の案内 |
②物品・役務等電子調達システム | 物品・役務などの入札の案内 |
③入札課 公営企業の入札 | 京都府内公営企業の入札の案内 |
京都府での自治体ビジネスのチャンスを広げるためには、幅広く確認することをおすすめします。
次は実際に、いま募集されている入札案件を「京都府入札情報公開システム」を使って検索してみましょう。
【①京都府入札情報公開システム】
(出典 京都府)
京都府入札情報公開システムでは、「入札公告・入札情報」と「発注見通し」があります。
担当する部局や課や出先機関ごとに一覧になっています。
活用するときは、以下のように使い分けてみてください。
調べたいこと | 調べる先 |
予定されている入札案件を知りたい場合 | 年間発注予定情報 |
現在出ている入札案件を知りたい場合 | 入札公告・入札情報 |
【②物品・役務等電子調達システム】
(出典 京都府)
京都府庁物品・役務等電子調達システムの左上にある「案件情報」をクリックしてください。
「一般競争入札」と「公募見積合わせ」がありますが、両方とも検索することをおすすめします。
【③公営企業の入札情報】
(出典 京都府)
「募集中の入札について」の一覧に、現在募集中の入札について紹介されています。
こちらも確認することをお勧めします。
京都府の入札の流れ
京都府の入札はどのような流れで進むのでしょうか?
まず入札は次の3つを守るために作られた制度です。
✔︎競争性
✔︎透明性 ✔︎公平性 |
そして、京都府の入札形式には
- 一般競争入札
- 指名競争入札
- 随意契約
などがあります。
入札の案件によって、落札者の選び方が変わることも少なくありません。
ただし基本的には、あらかじめ国の法律や京都府の条例や規則などで決まった方法で落札者が選ばれます。
ここでは代表的な「一般競争入札」について説明します。
①競争入札参加資格申請を行う。 | 入札に参加するためには、入札に参加するための一定の基準を満たす必要があります。京都府の基準を満たしている事業者が選ばれます。 |
②入札の公告をする。 | 競争性・透明性・公平性のために、一般競争入札では広く参加者を募ります。入札案件の金額や内容によって違いが出ます。 |
③入札する。 | 入札参加者それぞれが、京都府の条例規則などであらかじめ決められた通りの方法で、金額や条件などを入札します。 |
④落札者を決定する。 | あらかじめ法律や京都府の条例規則などであらかじめ決められた通りの方法で落札者を決定します。 |
⑤契約をする。 | 京都府と落札者が契約します。 |
※入札案件によって、入札の流れが変わることがあります。
※ひとつひとつの案件の流れを確認しましょう。
京都府の入札参加に必要な事前準備
京都府で良い案件を見つけても、すぐに入札に参加できるというわけではありません。
京都府で決められた事前準備が必要です。
事前準備は大きく分けて、以下の3つ。
✔︎ パソコンとネットワーク環境、電子証明書を揃える
✔︎ 競争入札参加資格をとる ✔︎ 電子入札システムに登録 |
パソコン環境はシステムが変更される可能性があるため、必ず最新のマニュアルを参考にしましょう。
どのような電子証明書が必要かについても、最新マニュアルでの確認が必要です。
「競争入札参加資格」とは、競争入札で落札・契約の後に、ちゃんとその業務を行えるかどうか審査されるものです。
参加資格がないと、京都府でのビジネスを進めることができません。
電子証明書は、本人確認のために必要です。
競争入札参加資格の取得
京都府公式サイトにある「産業・しごと」を開き、「入札情報」を見ましょう。
ここで京都府の競争入札参加資格を取得するには、注意が必要です。
「建設工事」と「物品・役務」で入札参加資格が違います。
システム名・サイト名 | 競争入札参加資格の種類 |
競争入札参加資格 | 測量、土木建築など |
物品又は役務の調達に係る競争入札参加資格について | 物品、委託・役務など |
このような区分は、今後システム変更で統合される可能性がありますので、必ず最新版のマニュアルを確認してください。
申請方法は電子申請システムで行う場合と、紙の申請で行う場合があります。
実際に申請するときは、競争入札参加資格申請のマニュアルを必ずチェックしてください。
※受付期間が決まっているので、時間に余裕をもって間に合うように準備しましょう!
電子入札システムに登録
京都府の入札では、まだ一部のみ紙入札が残っていますが、ほとんどが電子入札システムで行われます。
京都府の自治体ビジネスのチャンスを増やすには、電子入札システムの登録が欠かせません。
利用者登録は、電子システムの稼働時間などを確認しつつ、早めに行いましょう。
まとめ
京都府の入札に参加して業績を作ることは、京都府だけでなくその他の自治体へのビジネス開拓にも繋がります。
しかしながら、今回紹介したような事前準備が必要です。
✔︎ パソコンとネットワーク環境、電子証明書を揃える
✔︎ 競争入札参加資格をとる
✔︎ 電子入札システムに登録
書類を集めたり、パソコン環境を整えたりと、意外と時間がかかってしまうかもしれません。