クールジャパン官民連携プラットフォームとは?活動内容や実践例を紹介
和食や着物などの伝統文化を始めとして、最近ではアニメや漫画、おもてなしの心など、さまざまな形の日本文化が「クールジャパン」として脚光を浴びています。
クールジャパンを国家的事業として推進すべく設置されたのが、「クールジャパン官民連携プラットフォーム」です。
「クールジャパンに関係する事業を行っているが、官民連携プラットフォームはどのように活用すればいいのだろうか?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、今回はクールジャパン官民連携プラットフォームについて解説します。
活動内容や具体的な実践例、参加するための条件についても解説するので、興味のある方は参考にしてみてください。
目次
クールジャパン官民連携プラットフォームとは?

まず、クールジャパン官民連携プラットフォームの概要を説明します。
「そもそもクールジャパンとは?」といった点についても、合わせて解説していきます。
クールジャパン官民連携プラットフォームの概要
クールジャパン官民連携プラットフォームとは、クールジャパン戦略をより深めていくために2015年に設置された、公的機関と民間企業をつなぐ場です。
プラットフォームとは?
プラットフォームとは、駅のプラットホームやデッキ、演壇、高い足場などの意味を持つ語である。
ビジネス用語としては、物やサービスを利用する人と、提供者をつなぐ場のことである。
民間企業の異業種マッチングを推進する場でもあり、さまざまな形でより深く新しいクールジャパン文化が生まれるようサポートを行います。
クールジャパン官民連携プラットフォームの事業内容
クールジャパン官民連携プラットフォームの主な事業内容は以下の通り。
(1)官民の取組の情報共有
(2)ビジネスプロジェクトの組成
(3)政策課題等の検討
(4)その他プラットフォームの目的を達成するために必要な事業
官民の情報共有と取り組みの深化が進むよう、サポートする場を整えるのが主な活動です。
クールジャパンとは?
クールジャパンとは、世界から「クール(かっこいい)」と捉えられる日本の魅力全体を指します。
クールジャパンは日本人が思い浮かべる「和食」「アニメ」「ポップカルチャー」「伝統工芸」などの典型的な魅力に限りません。
「弁当」「スクランブル交差点」「部活」など、日本人からすると当たり前であっても、世界的視点では珍しく、「クール」と捉えられるような魅力もクールジャパンの一種といえます。
また、世界中の人々から見た「クールジャパン」のニュアンスは非常に多様化しており、どんなにマイナーな魅力でもどこかの誰かに「刺さる」可能性を秘めています。
こうした点から、クールジャパンは国際的競争力を高めるために有効な手段であると考えられ、国を挙げた政策として位置付けられるようになりました。
クールジャパン官民連携プラットフォームの参加団体

クールジャパン官民連携プラットフォームには国の関係省庁、行政関係機関、民間団体、民間企業が参加しています。
それぞれの種類について見ていきましょう。
参加団体の種類
クールジャパン官民連携プラットフォームの参加団体は、以下の4種類にわけられます。
- 関係府省等
- 関係機関
- 民間団体
- 民間企業、機関、個人
関係府省等は、クールジャパン戦略に関係する以下の府省及び大臣で構成されます。
- 内閣官房副長官
- クールジャパン戦略担当副大臣
- 総務副大臣
- 外務副大臣
- 財務副大臣
- 文部科学副大臣
- 農林水産副大臣
- 経済産業副大臣
- 国土交通副大臣
- 環境副大臣
- クールジャパン戦略担当大臣政務官
- 内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局長
関係機関は、国際貿易や国際交流に関係した以下の5機関が在籍しています。
- 独立行政法人 国際交流基金
- 独立行政法人 日本貿易振興機構
- 独立行政法人 中小企業基盤整備機構
- 独立行政法人 国際観光振興機構
- (株)海外需要開拓支援機構
民間団体は主に国内で活動する団体が主であり、アニメや映像関係、観光業界、経済界など幅広い業種から51団体が参加しています。
民間企業、機関、個人は63の企業、機関と25名の参加があり、業種もさまざまです。
一例をあげると、下記のような種類の企業や機関、個人が参加しています。
- 県や市などの地方自治体
- 大学、専門学校など教育機関
- 運輸、通信業
- 観光業
- 服飾業
- 出版業
- 製造業
- 小売店、飲食店
クールジャパン官民連携プラットフォームに参加するには?
クールジャパン官民連携プラットフォームに参加するには、以下どちらかの条件を満たさなければなりません。
- 当会員の2名(団体)以上の推薦
- 関係省庁、関係機関(1団体)からの推薦
上記条件を満たした上で、下記の連絡先に連絡すると手続きが始まります。
| 内閣府知的財産戦略推進事務局クールジャパン担当:03-3581-2549 |
クールジャパン官民連携プラットフォームは、希望する方が誰でも参加できるわけではないため、注意が必要です。
詳しくはこちらから
クールジャパン官民連携プラットフォームの具体的な活動内容

クールジャパン官民連携プラットフォームの具体的な活動内容は、現在までのところ以下の4種類です。
- 総会の開催
- セミナーの開催
- マッチングの推進
- 各種イベントの開催
それぞれ具体的に見ていきましょう。
①総会の開催
クールジャパン官民連携プラットフォームでは、定期的に総会を開いています。
内容はその時によりさまざまですが、今期の活動報告と来期以降の活動方針については毎回議題にあがっており、方向性を確認する意味が強いようです。
直近で行われた令和3年の総会では、人事の変更や体制の変更について発表され、新会長として夏野剛氏と辻芳樹氏が就任したと発表されました。
夏野剛氏は慶應義塾大学 政策・メディア研究科 特別招聘教授を務めており、辻芳樹氏は学校法人辻料理学館 辻調理師専門学校で理事長・校長を務めています。
オンライン開催となった初の総会でもあり、さまざまな点で新しい体制になったと示された総会となりました。
直近の総会についてはYoutubeで配信されており、一般市民も視聴可能です。
②セミナーの開催
クールジャパンに取り組む民間企業や機関、個人の参考とするために、セミナーも不定期に開催されています。
過去に開催されたのは下記の3つ。
アニメ、インテリアなど、違う切り口のクールジャパン事例を発表しました。
③マッチングの推進
民間企業において、異業種同士のマッチングを推進する事業も行われています。
具体的な取り組みとして、マッチングフォーラムの定期開催があります。
マッチングフォーラムはこれまでに3回開催されており、展示やブースによる商談や、マッチング事例の審査と表彰などが行われました。
通常ではすれ違うことがないであろう業種とのマッチングが進み、新たなビジネスチャンスの創生につながったようです。
2021年はマッチングの審査と表彰を行う「クールジャパン・マッチングアワード2021」がWeb上で行われました。
④各種イベントの開催
総会やセミナー、マッチングフォーラム以外にも、クールジャパン官民連携プラットフォーム主催のさまざまなイベントが開催されています。
過去に開催されたのは以下の3つ。
一般市民からの公募を含むイベントもあり、クールジャパン戦略の周知に役立ったようです。
クールジャパン官民連携プラットフォームの実践例3選

クールジャパン官民連携プラットフォームを利用して、新たなクールジャパンを創造した実践例を3つ紹介します。
企業同士のマッチングを推進するため、たびたびマッチングフォーラムが行われていますが、直近では2021年に「クールジャパン・マッチングアワード2021」が開催され、80組の応募がありました。
ここでは「クールジャパン・マッチングアワード2021」の受賞事例から3つ、具体例を紹介します。
実践例①【アート×テクノロジー】森ビルデジタルアートミュージアム:エプソンチームラボボーダレス
「森ビルデジタルアートミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」は、都市再開発事業を手がける「森ビル」と、アート集団の「アートラボ」が共同で企画・運営するアート群です。
エプソン販売株式会社と、セイコーエプソン株式会社も連携先に加わっています。
約500台のプロジェクターで空間全体を覆いつくし、すべての作品が境界なくつながっている幻想的で独特の世界観を表現。
2019年6月には世界160か国以上から約230万人の動員、訪日外国人割合約50%を達成し、インバウンド需要の獲得に貢献した点が評価されました。
また、2020年にはチームラボが非接触型のチケッティングとガイドアプリを導入し、感染症対策に役立てた点も評価されています。
実践例②【料理×オンライン教育】海外のプロ向け日本料理アカデミー
GoldenTable GmbHは、一般財団法人 日本のこころ Soul of Japan、全農インターナショナル欧州株式会社、株式会社枕崎フランス鰹節と連携し、世界初の日本料理オンラインアカデミー事業を開始し、受賞に至りました。
世界に日本食レストランは急増していますが、外国人料理人が基礎を学ぶ機会は限られています。
特にプロ向けの講座が不足している中、プロの料理人によるプロ向けの本格的な「日本食オンライン講座」は好評を博しており、すでに受講された講座数は1万を超えています。
ドイツ発のオンラインアカデミーであり、現地に滞在しているからこその解像度の高さと、コロナ禍を好機として一気に事業を推進した行動力を高く評価されました。
実践例③【バーチャルヒューマン×社会活動支援】モデルとして活躍する日本初バーチャルヒューマン
株式会社Awwは、株式会社valueと連携し、日本初のバーチャルヒューマン「imma」を誕生させました。
動きや表情を3DCGによりリアルに再現された「imma」は、デビュー以来バーチャルファッションモデルとして高い人気を得ており、2021年2月にはInstagramのフォロワー数が33万人を突破しました。
ファッション誌の表紙グラビアや化粧品、自動車のキャンペーン、中国のTVCMなどに起用され、2020年にはForbes Womanの「Woman of the Year 2020」に選出されるなど、世界中で話題となっています。
ファッション界のデジタルトランスフォーメーションにロールモデルを作った点と、カンボジアの女性支援を行う活動家を訪問し、社会活動を行った点を高く評価されました。
官民連携プラットフォームを利用してクールジャパン事業を推進しよう

クールジャパン官民連携プラットフォームの概要や活動内容、具体的な実践例について解説しました。
日本の魅力をわかりやすく形にした「クールジャパン戦略」は、今後も国の事業として推進されるでしょう。
自治体ビジネスを考えている方にとっても、可能性がある分野といえます。
クールジャパン官民連携プラットフォームへの参加は簡単ではありませんが、気になる方はイベントの動向などをチェックし、自治体ビジネスに役立ててみてはいかがでしょうか。




