第1回 第2回 第3回 第4回 自治体ニーズ・地域課題の把握「行政資料の読み解き方」| 行政計画と予算書

今回も「自治体ニーズ・地域課題の把握」を大きなテーマに据え、
全4回にかけて「行政資料の読み解き方」についてお伝えしていきます。

「第1回 自治体ビジネス初心者向け「行政資料」の読み方 ~3つの行政計画とは?~」

自治体ビジネスの基本は「課題を知り、解決法を提案すること」ですが、その課題は「行政資料」に盛り込まれています。
「行政資料って読むのが大変そう…」と思われがちですが、確認すべきポイントはそれほど多くありません。
まずは自治体ビジネスに必要な行政資料とは何か?について、説明していきましょう。

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(目次)
■自治体ビジネスにおいて、なぜ行政資料の読み解きが必要なのか?
■自治体が開示している3つの資料をチェック!
■「行政計画」の中身~代表的な3つの計画~
■まとめ
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■自治体ビジネスにおいて、なぜ行政資料の読み解きが必要なのか?
「自治体ビジネスを伸ばしていきたい」
こちらの記事をご覧になられている方にはそんな強い思いがあるかと思います。

自治体ビジネスは民間企業とは異なる仕組みやルールがあるため、自社の製品やサービスの魅力を訴えるだけでは自治体に採用してもらえません。

ではどうすれば良いのでしょうか?
答えは「課題を知り、解決法を提案する」ことです。意外とシンプルですよね。

自治体の課題を知る方法には、下記の2つがあります。
① 自治体職員に直接ヒアリングする
② すでに自治体が公開している情報をリサーチする

自治体は情報として「行政計画」「予算関連資料」「行財政改革関連資料」といった行政資料を一般公開しています。行政資料を読み解いておくとニーズの背景、全体像をヒアリング前に把握することができます。
事前に自治体事情を理解しておくと、ヒアリングで課題を深堀りでき、結果的に「ささる解決法」を提案しやすくなるのです。

■自治体が開示している3つの資料をチェック!
ではここからは、行政資料の中身について説明します。
自治体が公開している行政資料は、おおまかに下記の3つです。

1、行政計画(総合計画・個別計画)
:自治体の運営方針をまとめたもの

2、予算関連資料(予算に関する説明書)
:自治体の収入と支出の見積もりなど

3、行財政改革関連資料(行政評価結果など)
:事業の振り返りなどに関するもの

それぞれ内容が細かく分けられていますが、今回は「1」の行政計画の中身について詳しく解説していきましょう。

■「行政計画」の中身~代表的な3つの計画~
いきなり資料を目にすると、記載事項が多すぎて頭がこんがらがってしまうかもしれません。
そこで最初に「行政計画の構成」についてお話しておきます。

行政計画は、自治体の短期・長期・長期的な自治体運営方策を示した計画書です。
主に「総合計画」「個別計画」「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の3つに関する内容が記載されています。

① 総合計画:長期的展望

  • 基本構想(概ね10年):地域づくりの方針
  • 基本計画(5~9年):基本構想に基づいた行政計画
  • 実施計画(3~5年):基本計画に基づいた具体的施策

「総合計画」は、地方自治体におけるすべての計画の基本となるものです。
地域づくりの最上位に位置付けられる計画なので、最も重要な部分といえます。

② 個別計画(概ね5年)
「個別計画」は部門別の計画のことです。
行政部門全般にわたる政策を包括的に捉えるのが「総合計画」なら、「個別計画」は事業部ごとに立てられた「環境分野」「教育分野」「産業・経済分野」など、特定の分野に関する計画です。
自社の商品やサービスと合致する分野の計画を読むことで「自治体は何に困っているか?」が具体的に把握できます。

③ まち・ひと・しごと創生総合戦略
行政計画のひとつ「まち・ひと・しごと創生総合戦略」は安倍政権が始めた取り組みです。
人口急減・超高齢化による財源の逼迫、自治体の消滅危機という大きな課題に対し「地方創生」をテーマにしています。地域創生の実現に必要な定住人口・交流人口・関係人口を増やすための施策が書かれており、国や自治体が一体となって行っています。
将来にわたり、活力ある日本社会を維持する施策で「総合戦略」と呼ばれることもあります。
ほとんどの自治体が計画を策定しており、自治体の長期的なビジョン把握に役立ちます。
どのような計画を立てているか、目を通しておくようにしましょう。

■まとめ
今回は行政資料の中でも重要な「総合計画」「個別計画」「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の3つの行政計画についてお話しました。
各計画がどのような意味合いを持つのか理解しておくと、自治体の課題を深堀りしやすくなります。
ぜひ覚えておきましょう。

「第2回 自治体情報をサクッと整理!~「行政計画」を読み解く3つのポイント~」

行政計画は内容の細かさとボリュームに「読みにくい……」と敬遠される方も少なくありませんが、計画のすべてを網羅する必要はまったくありません!
実は行政計画には、確認すべき「ポイント」があります。
今回は行政計画の読み解きに必要な3つのポイントについて、お伝えしていきます。

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(目次)
■「行政計画」代表的な3つの計画
■読み解くカギは「全体像」「期間」「課題とKPI」の把握
■内容をまとめる前に、専用シートを作っておこう!
■自治体ホームページから「行政計画」を探してみよう!
■まとめ
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■「行政計画」代表的な3つの計画
自治体は、行政資料のひとつとして「行政計画」というものを一般に公開しています。
行政計画は大きく分けると下記の3つです。第1回目ですでにお話した内容ですね。

① 総合計画:長期的展望
– 基本構想(概ね10年):地域づくりの方針
– 基本計画(5~9年):基本構想に基づいた行政計画
– 実施計画(3~5年):基本計画に基づいた具体的施策
② 個別計画(概ね5年)
③ まち・ひと・しごと創生総合戦略

自治体ビジネスでは行政計画の中身を事前に確認し、自治体の課題やニーズを把握しておくことが採用につながるといっても過言ではありません。
ただ行政計画はページ数が多かったり、数字や漢字が多かったりするので、読み進めるうちに頭がこんがらがってしまうことも……。

実はこの行政計画、見るべきポイントが絞られているんです!
次から自治体ビジネス初心者の方にも分かりやすく「行政計画の読み解き方」を説明します。

■行政計画を読み解くカギは「全体像」「期間」「課題とKPI」の把握
3つの行政計画を読み解く際のポイントは3つです。

1、「基本構想」で課題の全体像を読み取る
まずは総合計画の中の「基本構想」で全体像を読み取ります。

2、各計画の「期間」を確認する
各計画の期間をチェックします。施策が始まったのはいつなのか、現時点で施策制定から何年目になるのか、施策の終わる時期はいつなのか。各計画の期間を整理します。

期間を整理しておくのには理由があります。
例えば、基本構想はおおむね10年間の運営方針です。そのため10年前に計画が立てられているケースもあります。そうなると、現在の状況とギャップが生じる可能性がありますよね。
期間を確認することで「この施策は現在どのように取り組まれていますか?」「変更点はありますか?」など、ヒアリング時に質問できます。

3、実施計画・個別計画・総合戦略から詳細な課題を捉え、KPIの目標値と実績値を把握する
計画におけるKPI(目標に対する達成の度合いを測るための指標)と、実績値の記載がある資料もあります。
例えば「にぎわいのあるまちづくり」を計画している自治体があったとしましょう。

計画部分に、地域ブランドの認知度や魅力度を調査したアンケート結果がランキング形式で記載されていました。調査の結果、現状23位、目標は10位と記載されています。
資料の目標10位というのは、自社がどのように貢献できるかを考えることに役立ちます。
ヒアリングの際も「現状この数値ですが、目標達成までにどんな施策をお考えですか?」と質問できるため、課題の深堀りに役立つでしょう。

■行政計画の内容をまとめる前に、専用シートを作っておこう!
自治体ホームページを見ながらの情報整理は、事前に「専用シート」を作っておくのもおすすめです。
専用シートは、A4用紙1枚に行政計画の内容をまとめたものです。
シートがあるといつでも知りたい情報がすぐに分かり、ホームページをその都度確認する必要もありません。
社内での情報共有にも便利です。

シートは社内で情報共有しやすいものであれば、何を使っても構いません。
Microsoft Excel・Wordのほか、Googleスプレッドシートやドキュメントなどは共有しやすいですね。社内で専用の情報共有システムを導入しているなら、そこに載せてみてください。

作り方は簡単です!
横列に「基本構想」「基本計画」「実施計画」「個別計画」などの項目を作り、縦列に「期間(いつからいつまでなのかと、計画のうち今は何年目にあたるのか)」、「方針」、「分野別計画」、「成果指標」などの項目を作ります。そしてホームページ上の情報を抜粋し、空欄を埋めていきます。
簡単に作成できるため、事前に準備をしたあとに実際の情報収集をしていきましょう。

■自治体ホームページから「行政計画」を探してみよう!
では実際に、自治体のホームページから行政計画を探してみましょう!
下記の流れで探してみてください。

1、お目当ての自治体ホームページを開く
2、「市政情報」をクリック(ない場合は、検索ウインドウに「行政計画」と入力)
3、「市の計画」をクリック(ない場合は、該当すると思われるところをクリック)
4、「行政計画」を発見!

探していく過程で「第●次●●市総合計画」「分野別の個別計画」「●●市まち・ひと・しごと創生総合戦略」など、ほかの関連資料も発見できるはずです。

資料をダウンロードしたあとは、最初に目次を確認しましょう。
総合計画の場合、「基本構想」「基本計画」「実施計画」に該当する内容は何ページにあるのか、あるいは分冊として分けてあるのかを先に確認します。
確認しておくと不要なページを読み飛ばせるので、大幅な時間の節約になります。
また「前期基本計画」と見出しにある場合は「後期」があると予想できますね。
必要な内容は不足なく、しっかりと確認しておきましょう。

■まとめ
行政計画を一から読み進めていく必要はありません。
「全体像」「期間」「課題とKPI」の3つを意識して、ポイントをおさえながら読み解いていきましょう。
また行政計画をチェックする前に、事前に情報を整理する「専用シート」を用意しておくと、営業活動がスムーズに進みます。
ぜひ活用してみてくださいね。

「第3回 難しい予算書を「スルッ」と読み解く!3つのポイント」

みなさんは自治体の予算書を見たことがありますか?
数百ページに及ぶこともある予算書は、読む前からゲッソリしてしまう方もいるかもしれません。

けれども大丈夫!
この予算書、実は見るべきポイントが限られているんです。
予算書を効率的に読み解くための「3つのポイント」をお伝えしていきましょう。

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(目次)
■予算書を読み解くメリットは?
■予算書を簡単に読み解く3つのポイント
① 項目の意味を理解しておく
② 予算に関する説明書から読み進める
③「歳出」を確認する
■実際に、ホームページで見てみよう!
■まとめ
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■予算書を読み解くメリットとは?
自治体ビジネスで予算書を読み解いておくと、どんな良いことがあるのでしょう?
予算書とは「収入と支出の見積もり」のことです。
予算は議会の議決を経て成立し、予算書には成立した内容が記載されます。

つまり自治体がひとつの年度の中で
「どこからお金が入ってくるか」
「お金の使い道は何か」

をまとめたものが予算書だと思ってください。

予算書を読めるようになると
・各事業にどれくらい予算がとられているか
・自治体が何に興味を持っているか
・自治体が何を課題に感じているか

を数字から把握できます。

ヒアリングの際に「〇〇事業では、これくらいの予算がありますが…」のひと言を付け足せるため、自治体職員さんから提案に役立つ情報を取り出しやすくなります。

■予算書を簡単に読み解く3つのポイント
予算書を読むときのポイントは下記の3つです。

① 項目の意味を理解しておく
② 予算に関する説明書から読み進める 
③「歳出」を確認する

予算書を読み解く前に、知っておいてほしい項目がいくつかあります。
それが「一般会計&特別会計」「予算の種類」「当初予算&補正予算」です。
理解しておくと、見るべきポイントが整理できます。

それぞれの項目について、説明していきましょう。

①「一般会計」と「特別会計」
予算書には「一般会計」と「特別会計」という項目がありますが、みなさんの自治体ビジネスにおいて関係があるのは「一般会計」になります。

・一般会計
特別会計で経理する以外、すべての収支を経理する会計。
最も金額が大きく、幅広い分野を含んだものです。

・特別会計
一般会計から切り離して、収支を経理する会計。
例えば、公営事業での収入(水道、電気、鉄道、バス、競輪、競馬)や、年金、国民健康保険、介護保険などが相当します。

② 予算の種類
「一般会計」には下記のように7つの予算区分がありますが、自治体ビジネスにおいては7つすべてを覚える必要はありません。

・歳入歳出予算
・継続費
・繰越明許費
・債務負担行為
・地方債
・一時借入金
・歳出予算の各項経費の金額流用

自治体ビジネスでみなさんが押さえるべきは「歳入歳出予算」のみ。
民間企業に仕事を発注するための予算は、全て歳出予算(お金の使い道)に入っているからです。
「継続費」以降は自治体の職員さんが必要な情報なので、原則的に確認の必要はありません。

③「当初予算」と「補正予算」
自治体には「当初予算」と「補正予算」という2つのお財布があります。

・当初予算
年度開始前に年間予算として編成し、成立した基本的な予算(年1回)

・補正予算
予算調整後、変更を加える必要が生じた場合に調整される予算(6月、9月、12月、3月)

自治体は年度の始めに予算を立てますが、災害など予期しない事態が起きた場合は被災者の支援や被害を受けたインフラの復旧のため、予期せぬ予算が必要になります。
そんなときに成立させるのが「補正予算」です。
「補正予算」は議会開催月の6月、9月、12月、3月に成立されます。

■実際に、ホームページで見てみよう!
それでは早速、お目当ての自治体ホームページの予算資料を見ていきましょう。
どの自治体も予算書の構成はほとんど同じです。
「読むべきポイントを絞ること」を忘れないようにしましょう。

1、自治体のホームページ内で「予算書」と検索する
2、「当初予算」をクリック
3、「予算に関する説明書」があれば、そこから読む
4、「歳出」の内容を確認する

歳出の中には「観光費」「経済費」「こども青少年費」「健康福祉費」など、さまざまな予算が記載されています。
自社の製品、サービスに関わる費用はどのくらいの予算規模になっているか、数字を確認してみましょう。
特に予算に関する説明書の中には、具体的な事業の名前や予算額が地域住民に分かりやすく、グラフィカルに示されていたりします。

職員さんへのヒアリングで尋ねることが具体的にイメージできるので、ぜひ活用してみましょう。
また事業の予算は確保されているけれど、実際に取り組みが実施されたのかどうかは分かりません。
実施の有無は職員さんへのヒアリングの際に聞けますので、予算書から事前に疑問点をまとめておくといいですね。

■まとめ
予算書を確認する際は、
・項目の意味を理解しておく
・予算に関する説明書から読み進める
・「歳出」を確認する

の3つを意識するのが大切です。
ポイントを絞って、効率的に予算書を読み解いていきましょう!

「第4回 読めば差がつく!予算書の7原則[2021年の予算解説も!]」

最終回は「予算書の7原則」についてです。

実は予算書には原則があることをご存知ですか?
原則を知らないと、自治体ビジネスに予算書を充分に活用することができません。

自治体ビジネスはとにかく今まで知らなかったことが多くて戸惑いがち。
7つの原則と聞くと「新しいことを学ばなきゃならないのか…」と面倒に感じてしまう方もいるかもしれません。

けれども言いたいことは意外とシンプル!
あまり難しく考える必要はありません。

新型コロナの影響が大きい2021年の動向についても、合わせてお伝えしていきましょう。

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(目次)
■「予算の原則」を知るメリット
■予算の7原則について
■2021年の当初予算について
■まとめ
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■「予算の原則」を知るメリット
自治体ビジネスは民間相手と違い、自治体独自のルールに寄り添って活動する企業が最も有利です。
予算は原則に基づいて成立されますが、この原則を理解していると予算に関して踏み込んだ質問を自治体職員さんにできるようになります。

「今年使われなかった予算は、どう使われますか?」
といった質問は、「予算の原則」を理解しないとできません。
予算書の原則を理解することで、新たなビジネスの活路を発見しやすくなるのです。
今回はこの原則について分かりやすくお伝えしていきます。

■予算の7原則について
ここからは7つの原則について、ひとつひとつ解説していきましょう。
                       
1.総計予算主義の原則 
一会計年度における一切の収入及び支出は、全てこれを歳入歳出予算に計上して執行しなければならない。

➡「歳入歳出」は1年間の間に行うことが前提とされています。
分かりやすくいえば「1年以内に計画を予定通り行って、計画したとおりにやってくださいね」ということです。

2.単一予算主義の原則
一切の収入及び支出をひとつの予算にまとめ、予算の調整は一会計年度1回とする。
(※例外:補正予算・特別会計等)

➡予算を調整するのは「1年で1回」と回数が決められています。
ただし補正予算や特別会計は例外です。必要なときに応じて予算を追加できます。

3.予算統一の原則  
予算を誰にでも分かりやすいものにするため、歳入と歳出の分類を統一的・系統的に調整し、
一定の秩序を持たせなければならない。(※施行令で定める様式を基準にする)

➡予算内容の透明性確保を目的としています。

4.予算事前議決の原則 
予算は議会の議決を経なければ執行できない。
このため、首長は会計年度ごとに予算を調製し、都道府県及び政令指定都市は30日前、
その他の市町村は20日前までに議会に提出しなければならない。

➡人口規模の大きい政令都市は議会の30日前に提出することが法律で決まっています。
そのため、人口規模の大きな自治体ほど作成した予算書の提出が早くなります。

5.会計年度独立の原則 
各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもって充てなければならない。
会計年度終了後は、予算の執行はできず、予算の補正も認められない。

➡「1年以内に予算を使い切らなければならない」という意味です。
予算は前年度から計画が立てられているため、実行されない事業が発生してもお金を使い切る必要があります。

6.予算単年度主義の原則 
予算は会計年度ごとに作成し、次の会計年度以降の予算を拘束してはならない。

➡「予算は翌年の予算に影響を与えてはならない」「1年間で全て完結しなければならない」という意味です。

よくあるのが、財政課から「これ、今年度必要?」と聞かれ「今年も来年も必要です」と返したら
「じゃあ来年度でいいよね」と予算を確保できなくなるケースです。

自治体ビジネスでは、10月前後に各部署に対して財政ヒアリングが実施されます。
予算を要求した職員さんに財政課が「その予算必要?」と細かい背景のヒアリングを行いますが、
職員さんが必要性をうまく説明できないと予算カットになってしまうことがあります。
こうした事態を回避するために、私たち民間企業の営業担当者は自治体職員さんをバックアップする必要があります。
職員さんが使う説明資料を作って渡したり、予算の必要性を説くために必要なデータを集計して渡したり…。
財政課ヒアリングを乗り切れるよう、サポートしてあげましょう。

7.予算公開の原則 
首長は議長から予算の送付を受けた場合、再議その他の措置を講ずる必要がないときは、
直ちにこれを都道府県にあっては総務大臣、市町村にあっては都道府県知事に報告し、
かつ、その要領を住民に公表しなければならない。
また、条例の定めにより、毎年2回以上、財政に関する事項を住民に公表しなければならない。

➡「予算の中身は、住民に対して説明責任を果たして内容をいつでも見られるようにしておこうね」という意味です。

■2021年の当初予算について
2021年度はオリンピック、パラリンピック、観光関係のイベントが予定されていましたが、のきなみ延期・中止になっています。

そんな中でも、決められた当初予算は使い切らなければなりません。
では、浮いたお金はどこに流れるでしょう?

どこに流れるかを確認する方法のひとつは
「予算の使い道は、どのように変更されますか?」
と自治体職員さんに直接聞いてみることです。

あるいは6月(9月、12月、3月)に補正予算が公開されるので、公開されている情報を確認します。
補正予算は自治体ホームページの検索ボックスに「補正予算」と打ち込むことで情報を入手できます。

予算書の原則を知っておくと、自治体職員さんとのコミュニケーションに役立ちます。

どの自治体ビジネス案件も予算があってこそ。どの自治体も充分に予算を確保できないのが現状です。
こうした予算に関する知識や言語を民間企業が理解し、自治体職員さんと共有できれば、
本当に実現したい事業などを一緒に実現するための議論に役立ちます。
予算を知ることで、他社にはできない営業活動が可能になるのです。

■まとめ
予算の原則を理解しておくと、自治体への提案活動の時期や状況に応じて「どんな対応をすべきか?」が明確になります。
その対応は原則を知らないとできないので、他社と差別化を図れます。
予算書の原則を理解して、自治体ビジネスの新たな活路を見出していきましょう。

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