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代表的な官民連携プラットフォーム7選と自治体ビジネスにつながる理由

官民連携プラットフォーム アイキャッチ

「官民連携プラットフォームってどんなものがあるんだろう……」

と考えている企業は多いのではないでしょうか。

そもそも官民連携プラットフォームとは、国や地域が抱える様々な課題やニーズに対する取り組みを官民連携で加速するために設立された場です。

国や自治体、民間企業、研究機関などが会員として参加しています。

民間企業にとってのメリットは、広範なステークホルダーによる知見や最新の情報を得ることで、自社の事業展開に役立てることができる点です。

また、官民連携プラットフォームに参加することで、民間企業の協力を求める自治体と出会う機会を得て、自治体ビジネスのきっかけになる場合もあります。

とはいえ、具体的にどのようなプラットフォームがあるのかは、なかなか分かりにくいですよね。

そこで今回は、

  • 官民連携プラットフォームとは?
  • 代表的な官民連携プラットフォーム7つ
  • 民間企業が官民連携プラットフォームに参加するべき理由

を順に解説します。

今回の記事を参考に、官民連携プラットフォームの活用を検討してみてくださいね。

 

官民連携事業に取り組む上で、
以下のようなお悩みはありませんか。

・官民連携事業に参入したいが何をしたら良いかわからない。
・自社の製品やサービスが官民連携事業で通用するのかわからない。
・自治体へどのようにアプローチしたら良いかわからない。
・自治体職員との関係構築ができない。
・自治体職員へ提案しても相手にされない。

上記のようなお悩みごとがございましたら、LG ブレイクスルーが解決いたします。
弊社は地方自治体との持続可能なパートナーシップ構築を目指す企業様向けに、あらゆるソリューションを提供するコンサルティングファームです。
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目次

そもそも官民連携のプラットフォームとは?

最初に官民連携プラットフォームがどのようなものなのか、

  • 官民連携とは
  • 官民連携プラットフォームとは
  • 参加できる組織の例

を順に解説しますね。

官民連携とは、行政と民間が協働して公共サービスを提供すること

そもそも官民連携(PPP)とは、国や地方自治体と民間事業者が協働して公共サービスを提供するための方法のことです。

民間のノウハウや技術を活用して、サービスの向上や業務効率化、資金の有効活用などを目指します。

官民連携による方法は、例えば

  • 民間委託
  • 民営化
  • PFI
  • 指定管理者制度

など。

官民連携が増えている背景には、以下のような理由があります。

【地方自治体の理由】
地方自治体の財政と人的資源がひっ迫し、民間のリソースを必要とする自治体が増えている。
地域における課題やニーズが多様化し、民間のノウハウを必要とする自治体が増えている。

【民間企業の理由】
社会的価値を経済価値と同様に重要視する企業が増えている。
自治体とのビジネスに進出しようとする企業が増えている。

官民連携によって、実際に効率的で効果も高い行財政経営が成り立った例も少なくありません。

両者にメリットが多いことから、近年特に注目されています。

官民連携について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
官民連携とは?手法、背景、今後の見通し、具体例などについて紹介|自治体ビジネスドットコム

官民連携のプラットフォームとは、官民連携を促進する場

官民連携プラットフォームとは、簡単にいうと、共通の目的を持つステークホルダー間のパートナーシップを深め、官民連携を促進するための場です。

官民連携プラットフォームでは、パートナーシップを深める取り組みとして、セミナーや分科会の開催による知見や情報の共有、課題を抱える自治体と提案を行う民間企業のマッチングなどが行われています。

参加できる組織の例

官民連携プラットフォームには、以下のような組織が参加できます。

  • 民間企業
  • NPO・NGO
  • 大学や研究機関
  • 地方公共団体
  • 関係府省

参加する民間企業の業界はテーマによって様々で、プラットフォームによっては、個人が申し込めることもあります。

気になる官民連携プラットフォームがあれば、事前にどのような企業が参加しているのか確認してみてください。

次は実際にどのような官民連携プラットフォームがあるのか、代表的なプラットフォームを紹介します。

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代表的な官民連携のプラットフォーム7つ

ここからは代表的な官民連携プラットフォームとして、

  • スマートシティ官民連携プラットフォーム
  • 地方創生SDGs官民連携プラットフォーム
  • クールジャパン官民連携プラットフォーム
  • グリーンインフラ官民連携プラットフォーム
  • 熱意ある地方創生ベンチャー連合
  • 地域活性化センター
  • 防災テクノロジー官民連携プラットフォーム

の7つについて解説しますね。

1.スマートシティ官民連携プラットフォーム

スマートシティ官民連携プラットフォームは、まちづくりにおいてAIやloTなどの新技術やデータを活用する「スマートシティ」の取り組みを官民連携で加速するためのプラットフォームです。

2019年に内閣府、総務省、経済産業省、国土交通省によって設立されました。

自治体、民間企業、研究機関、関係府省などが会員として参加しています。

参考:スマートシティ官民連携プラットフォーム

主な活動内容は以下の4つ。

  • 会員に対するスマートシティ関連事業の効果的な推進と各府省のハンズオンによる重点支援
  • 会員相互の共通課題や異文化連携をテーマとする分科会の開催
  • 企業、大学・研究機関、地方公共団体等の間の情報共有・マッチング支援
  • イベント開催やメールマガジンによる国内外への普及促進活動

スマートシティ官民連携プラットフォームについて、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
スマートシティ官民連携プラットフォームとは?参加企業と活動を解説|自治体ビジネスドットコム

2.地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

地方創生SDGs官民連携プラットフォームは、SDGsの国内実施を促進し、より一層の地方創生につなげるためのプラットフォームです。

広範なステークホルダー間とのパートナーシップを深める官民連携の場として、2018年に内閣府によって設立されました。

自治体、民間企業、研究機関、関係府省などが会員として参加しています。

参考:地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

主な活動内容は以下の3つ。

  • 解決したい課題を持つ会員と、解決策やノウハウを持つ会員とのマッチングサポート
  • 会員相互の共通課題や異文化連携をテーマとし、地方創生につながる新事業の創設を目指す分科会の開催
  • イベント開催やメールマガジンによる普及促進活動

地方創生SDGs官民連携プラットフォームについては、以下の記事も参考にしてみてください。
地方創生SDGs官民連携プラットフォームとは?メリットと事例を解説|自治体ビジネスドットコム

3.クールジャパン官民連携プラットフォーム

クールジャパン官民連携プラットフォームは、クールジャパン戦略を深化させ、関連分野における官民や異業種間の連携強化を図るためのプラットフォームです。

2015年にクールジャパン戦略推進会議の提言を受けて設立されました。

民間企業、民間団体、関係府省、関係機関などが会員として参加し、2021年より「食・食文化」を起点とした活動に取り組んでいます。

参考:クールジャパン官民連携プラットフォーム

特徴主な活動内容は以下の3つ。

  • クールジャパン・マッチングアワードの開催
  • ライブ配信による双方向型のディスカッションの実施
  • 地域のモデル事例の発信

クールジャパン官民連携プラットフォームについては、以下の記事を参考にしてみてください。
クールジャパン官民連携プラットフォームとは?活動内容や実践例を紹介|自治体ビジネスドットコム

4.グリーンインフラ官民連携プラットフォーム

グリーンインフラ官民連携プラットフォームは、官民連携によりグリーンインフラを推進し、持続可能で魅力ある国土・都市・地域づくりにつなげることを目的とするプラットフォームです。

2020年にグリーンインフラの普及、調査・研究、資金調達について議論する場として設立されました。

地方自治体、民間企業、研究機関、関係府省、個人などが参加しています。

参考:グリーンインフラ官民連携プラットフォーム

主な活動内容は以下の4つ。

  • ポータルサイトでの情報提供やアドバイザー派遣によるグリーンインフラの推進
  • シンポジウム、セミナー、アイデアコンテストの実施によるグリーンインフラの社会的な普及
  • 部会によるグリーンインフラの普及、調査・研究、資金調達手法等の検討および官民連携の推進
  • グリーンボンド等の民間資金を活用した取り組み事例の紹介

グリーンインフラ官民連携プラットフォームについては、以下の記事を参考にしてみてください。
グリーンインフラ官民連携プラットフォームとは?参加団体と活動内容を解説|自治体ビジネスドットコム

5.熱意ある地方創生ベンチャー連合

熱意ある地方創生ベンチャー連合は、行政とベンチャー企業との架け橋となり地方創生を目指す一般社団法人です。

2015年にITベンチャー企業10社により設立されました。
民間企業が参加し、複数の自治体が連携しています。

参考:熱意ある地方創生ベンチャー連合

主な活動内容は以下の3つ。

  • 地方創生ベンチャーサミットの開催
  • 勉強会や現地研修の実施
  • 地域発ベンチャー企業や自治体との意見交換会の開催

熱意ある地方創生ベンチャー連合については、以下の記事を参考にしてみてください。
熱意ある地方創生ベンチャー連合とは?活動内容や参加方法を解説|自治体ビジネスドットコム

6.地域活性化センター

地域活性化センターは、地域振興の推進ために作られた一般財団法人です。
昭和60年に全国の地方自治体と多くの民間企業が会員となって設立されました。
今回紹介したプラットフォームの中でも特に長い歴史を持っています。

参考:地域活性化センター

主な活動内容は以下の3つ。

  • 地域づくりに関する各種情報の提供や調査・研究
  • 地域づくり活動の従事者を対象とした人事育成研修や交流の実施
  • まちづくりに関する助成金の交付や支援の実施

地域活性化センターについて詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧ください。
地域活性化センターとは?会員になる方法・助成金の種類を解説|自治体ビジネスドットコム

7.防災×テクノロジー官民連携プラットフォーム

防災×テクノロジー官民連携プラットフォームは、災害に対してICTなどの先進技術を活用するためのマッチングサイトです。

自治体のニーズと民間企業の先進技術とのマッチングや、先進技術の効果的な活用事例の全国展開などを行う場として、2021年に内閣府により設置されました。

サイトには民間事業者と公的機関が登録することができます。

参考:防災×テクノロジー官民連携プラットフォーム

主な取組内容は以下の2つ。

  • 自治体のニーズと民間企業の先進技術とのマッチング
  • 参加者の交流の場となるマッチングセミナーの開催

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官民連携プラットフォームに参加するメリット

ここまで官民連携プラットフォームを紹介しました。

官民連携プラットフォームへの参加は、民間企業にとってメリットが多いです。
そこでここでは、メリットとなる理由として、

  • 地域で新たな事業が生まれて、自社の事業範囲が広がる
  • NGOやNPO、大学など新たなつながりが生まれる
  • プラットフォームへの参加によって、自治体ビジネスにつながる

の3つを紹介しますね。

理由1.地域で新たな事業が生まれて、自社の事業範囲が広がる

官民連携プラットフォームへの参加によって、新たな事業が生まれるきっかけとなります。

これらのプラットフォームは、自治体のニーズと民間企業のノウハウのマッチングを目的としていることがほとんど。

自社の事業範囲を広げることで、地域での認知度や利益アップにもつながるでしょう。

理由2.NGOやNPO、大学など新たなつながりが生まれる

官民連携プラットフォームへの参加によって、官民や異業種交流の機会を得ることができます。

自治体だけでなく、大学などの研究機関や民間団体とつながり、新たなビジネスのヒントとなったりすることも。

意見交換や交流の場には積極的に参加しましょう。

理由3.プラットフォームへの参加によって、自治体ビジネスにつながる

民間企業が官民連携プラットフォームに参加することで、自治体ビジネスにつながることもあります。

課題を抱える自治体と接点を持つことで、事業の公募情報や、自社の商品やサービスを活用した事業の提案機会を得ることが可能です。

目的を明確にした上で、マッチングなどの機会を活用しましょう。

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官民連携プラットフォーム活用の注意点

一方、官民連携プラットフォームを活用する際には注意点もあります。

目的を明確にしないまま参加すると、情報や人脈を得ただけで事業化や利益にはつながらないということにもなりかねません。

官民連携マッチングの理想と現実

近年、自治体と民間企業のマッチングを目的としたプラットフォームが増えています。
マッチングを利用して効率的に自治体へのアプローチ機会を得られることは、民間企業にとってとても魅力的です。

しかし、アプローチ機会を得ただけでは、民間企業のビジネスとして十分な成果をあげることはできません。
公平公正が原則の自治体との取引では、マッチング後にどのようにアプローチするかが非常に重要です。
そこを理解しておかないと、官民連携マッチングに対する理想と自治体ビジネスの現実の間にギャップが生じてしまいます。
マッチング後に「何をしたら良いかわからない」「提案しても良い反応が得られない」といった状態になりがちです。

官民連携マッチングを成功につなげるためのポイント

それでは、官民連携プラットフォームやマッチングを活用して、民間企業として事業の成功につなげるためにはどうすれば良いのでしょうか。

ポイントを3つ紹介します。

  • 地域の課題やニーズを把握する
  • 自治体の事業化プロセスに沿った提案を行う
  • 戦略的に自治体案件を獲得する

ポイント1.地域の課題やニーズを把握する

自治体では地域の課題やニーズに基づいて行政計画や予算が立てられ、税金が使われています。
そのため、自治体ビジネスに携わるためには、地域課題の解決やニーズに応えることを目的とした提案を行うことが重要です。

官民連携プラットフォームに参加する場合は、イベントやマッチングサービスを活用し、地域課題やニーズの把握に役立てましょう。

ポイント2.自治体の事業化プロセスに沿った提案を行う

民間企業のノウハウや提案がどんなに優れていても、自治体職員個人の判断で簡単に採用することはできません。
自治体にはあらかじめ決められた事業化のプロセスがあるからです。
もし提案する事業が自治体予算を必要とする内容であれば、予算検討のタイミングを考慮したアプローチをしなければいけません。
官民連携マッチングを活用して、自社の商品やサービスの提案機会を得た場合は、自治体の事業化プロセスに沿った提案を行い、確実な事業化を目指しましょう。

自治体の予算について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

自治体の予算取りのスケジュールとは?民間企業との違いや流れを徹底解説|自治体ビジネスドットコム

ポイント3.戦略的に自治体案件を獲得する

自治体が民間に業務を発注する際には、公平公正に事業者を選定する必要があります。
そのため、マッチングやその後のアプローチが実って事業化されても、自社に仕事が発注されるかどうかは別問題です。
入札やプロポーザルで他社より良い評価を得る必要があります。
自治体から評価される戦い方を知り、戦略的に案件獲得に取り組みましょう。

プロポーザルの戦い方について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

自治体から評価されるプロポーザルの戦い方【10のステップ】|自治体ビジネスドットコム

3つのポイントを押さえた上で重要なのは、官民連携を通じて自治体の持続可能なパートナーを目指すことです。

継続的に地域の課題やニーズに向き合い、自治体や地域から信頼されるパートナーとなることで、民間企業として事業の成功につなげることができます。

そのためにも、組織として戦略的に官民連携に取り組めるよう、目的を明確にした上で官民連携プラットフォームを活用しましょう。

まとめ:官民連携プラットフォームを活用して、自治体ビジネスに参入しよう

今回は、代表的な官民連携プラットフォームを紹介しました。

民間企業が官民連携プラットフォームに参加することで、様々な情報を得たり、地域課題やニーズを持つ自治体にアプローチしたりすることができます。

一方で、目的を明確にしないまま参加すると、民間企業のビジネスとしての事業化や利益にはつながらないということにもなりかねません。

民間企業として事業の成功につなげるためのポイントを押さえ、

自社の領域に合ったプラットフォームを活用しましょう。

LGブレイクスルーでは、知識や情報を「研修」という手法で、組織体制やマネジメントの課題を「コンサルティング」で解決し、入札やプロポーザルの勝率向上を「標準化可能なノウハウ」で、企業様が抱える自治体との関係構築の課題解決に貢献しています。

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